クイズ☆コネクション 100万円獲得だ!2

「いいけどさ。しかし茶柱さん、TVになんか出たがらなさそうなのに、気の毒だな」
「そうねぇ。でもアシスタントは彩ちゃんだし…」
「え? 茶柱さんも輝石彩のファンなの?」
「茶柱さん「も」って、嘉人、彩ちゃんのファンなの? まだ会ってないの?」
「いや、別に、フツーに好きなだけだけど、まだ会ってないってどういう意味?」
「っとっと。そっかー、嘉人は知らないのね」
「何?」
「あ、えーっと、任務メール来ちゃった。また連絡するね。任務頑張ってー!」
「え、あ、ちょっと、キューティ…」
電話は一方的に切れた。何かを誤魔化されたような…
「任務発生! 任務発生!」
ちょうど僕にも任務メールが来た。すぐにメールを開いて…えっ?! えええええっ?!!!
「クイズ☆コネクションの次の解答者に君を指名しておいたよ」
マ、マジっすかーーーーーっ!!!!!
という訳で収録当日。僕は東京はお台場の某TV局内の出演者控え室にいた。
30分ほど前まで収録スタジオでスタッフに簡単な説明を受けていたが、今はひたすら待っているだけだ。
き、緊張する…トイレ。
もう何度目になるか判らないトイレへ立つ。行っても何も出ないのを承知で行く。じっと座っていられないのだ。
控え室のドアを出た瞬間、
ドシンッ!!
「きゃぁ、いった〜いっ!!」
それは僕のセリフだ。奥から走ってきた女の子とぶつかっ…!!
て、輝石彩?!
「あ痛たた…あ、ごめんなさい! 急いでるの!」
バラけた荷物を掻き集めて、また走って行ってしまった。
今のは確かに…あれ? 携帯電話が落ちていた。も、もしかして彩ちゃんの…
「へ〜んしんっ! へ〜んしんっ!」
手に取った時、ケータイが鳴った。この着信音は…
「あっ、私のケータイっ!」
彩ちゃんだ。走って引き返して来たらしく、息を切らしている。かっ、かわいいっ!!
「お、落ちてましたっ!」
「ありがとう! あ、任務が来てる!…アナタ、見たでしょ?」
「み、見てませんっ!」
「ホントォ〜っ?! あら? ねぇ、アナタ、その格好、もしかして…」
「この世の正義を守るため、悪と戦う仮面の戦士、嘉人です!!」
「…やっぱりそうなのね。実は私もヒーローなの」
「うん、さっき着信音聞いてひょっとしたらと思ってました」
「普通の人にバレたらマズいけど、アナタもヒーローなら大丈夫! 良かったー♪ あ、私は美少女戦士、ミラクルあやよ! ヨロシクね! いつか任務で会いましょう、嘉人! じゃ、私はこれから仕事だから!」
そう言ってミラクル…いや、輝石彩はタタターっと駆けて行ってしまった。

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